293 :きまぐれ鬼女 2020/08/16(日) 19:48:33 ID:bh.us.L1
高校時代、10人しかいない選択の化学の授業で
先生がある男子に「おい、お前!背嚢(はいのう)邪魔だ!どけろ!」と怒鳴った。
言われた生徒は何を怒られているのか分からなくてピンと来ない。
「おい、背嚢、邪魔だって言ってるだろ!」
「あの、背嚢ってなんですか?」
「背嚢は背嚢だ!」

すると男子の近くに座っていたA子が
「リュックのことだよ。」と怒られている男子に注意した。
その男子は納得して足元に置いていた大きなリュックを空いている椅子の上に置いた。

先生はそれ以外にも日常会話に外来語をできる限り使わない。
コートのことは「外套」、水筒は「魔法瓶」と言っていた。
先生と普通に会話できるのはA子だけだった。
ほかの生徒は知らない言葉が出てきた時に困ってしまってなかなか会話が進まなかった。
知らない言葉を質問すると「○○は○○だ!」としか言わないので、なんとなくで会話するしかなかった。
先生は授業でも「涙」を「?」、「体」を「?」というふうに漢字も旧字を使う。
渡辺さんを渡邊、恵ちゃんを惠という風に生徒の名字や名前まで勝手に全部旧字にするのはやめてほしかった。
しかし、先生の言葉や字を全て理解できるA子にも衝撃だった。
A子によるとA子の家に昭和初期の本がいっぱいあるからそれで覚えたとのこと。
ヘレンケラーの本(日本語訳)を一度持ってきてくれたが、昭和2年発行された本で、よくこんな貴重な本が戦争で焼けたりせずに残ってたなと思った。
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